2012-01-01から1年間の記事一覧

猿としての僕ら

そろそろメールマガジンが廃刊になる(自然消滅させる)ので、そちらで毎回書いていた言葉のいくつかを転載してみた。 何の力も技術もない言葉でも、今の自分には書けない言葉に違いないから。 枯渇した私がいつかまた潤いますように。

クレマチス

芽吹いても吹きさらし 膝折って泣き腫らし 息殺し とはいえ咲くためならば生き恥晒し

(空)

寄越せよ君のアイデンティティ それで僕は人並みになれる 何かが足りなくて今までずっと泣いていた 寄越せよ君のアイデンティティ 悲しい理由も分からない 僕の礎になるもの

思春期

どうせいつか失うものを掻き集めて 似たものを違うように加工して 儚いからこそ美しいだなんて 君は 思い込みで 得た輝きをそうやって蔑ろにして そのくせ若さゆえに溢れんばかりだなんて 君は 君は

立樹

豊穣なる大地に根付いて 母の恵みをぐんぐんと吸い上げる 一本すっくと立った樹があるのです 私と云ふ生命に宿つているのです その枝で天を突き刺し その葉で地を覆い隠し 主のおわす座を揺るがす所存です

弔い

明日の向こうには君がいる そんなイメージで歩いている 君がいる方向は いつだって明るい そんな気持ちを頼りに歩いている 昨日サヨナラをした君なのに 明日の向こうで笑っている

オモイ

何でもするよ、と僕は言った。 君のためになら何でも出来るよ、と言った。 すると君はただそうっと、 『まだ分からないのね』 と呟いて そして微笑むのだ。 『……貴方は、私がいなくては駄目なのね』 次の日、君は静かに居なくなった。 なんということだ! た…

birthday

ぼくがバツの悪い顔で遅れて来たところで きみは何の気もないように あぁ来たの まぁ座れば、なんて言う そうしたらまた始まるだろう 何度も繰り返したような時間 くだらない くだらない会話をして 酒も肴もなくともさ つまり歳を一つ重ねたぐらいじゃ人間は…

A

何故だ、敵ばかり 何故だ、愚か者ばかり 何故だ、カードは確かにAばかり

Are you Alice?

ウサギを追うことだけが目的で、その果てなど何も無い。 もう気付いていたんだよ。 “いつまでも捕まえられなければいいのに”

→FUTURE

今、 生きているようで、死んでいるようだ。 明日、 帰りたいんだよ、待ってはいないけれど。 還る場所はこの先か ミスター・フューチャー、そこかしこから確かに貴方の匂い。

時代

開放前線 駆け抜けるのは僕たちで 引き金を弾くよりも 速く 速く弾丸はない 何を持たずとも速く速く

赤い糸を辿って その先にいるのが君じゃないとしてもだね要は今、大事なのは今、繋ぎとめたいのは目の前にいる君でしかないんだよ

希望

苦しみだとか哀しみだとか イッサイガッサイ! 置き去りにして構わないコンリンザイ! 要らない要らない、どうせ手放せないこんなものは

so far

すぐ近くに君はいるんだって きっと 空の彼方見上げて感じるんだって いつもでも 触れ合わなければ遠いんだって とても

ほしはまわる

かなしいことがあっても わらえるよ たとえばきみのゆびさきのとげなどきづかないふりをする