そういう日だった

木曜日の夜、
急に思い出したメロディ、
「死にたがりのハムスターがペットショップで廻ってる」、
「からから……千回、二千回、三千回、何千回? ……死んだ。」
 
金曜日の夜、
行くはずがなかった家、
夜中響く何かの音、
かりかり……檻をかじり続けるハムスター、の音。
 
ただの偶然で世界は廻るから、夜明けに歩いて帰った。
 
(泥棒みたいな真似をして外に出たから、きっと家人の誰かが気付いて、人がいた痕跡も発見して、問題になっているかもなと想像する。月曜日にならなければいいのに。)