朽葉

 言葉というよりは言の葉、まさに言の葉
 それがふわりと胸中に舞い降りる、あるいは舞い散る
 そのようなことがかつてはよくありました
  
 いまはまるで、土中を探す心持ち
 湿気て腐った言の葉を掘りおこしては
 やぶれないように、掌にのせる
 どうにか乾かしてみましょう
 「ああ、なんとか読めるようになった。」
  
 しかしながらもはや
 撫でてさえ砕ける
 かそけき言の葉